こんにちは。
またしても久々のブログとなってしまいました。
今日は電話相談についてお話ししたいと思います。
私には弁護士ドットコムからお問い合わせをいただくこともあるのですが、弁護士ドットコムで「電話相談可」という誤った記載があったために、最近は電話相談のお問い合わせが多数ありました。
当事務所は電話相談は行っていないのでお断りをしましたが(電話相談目的で電話をかけていただいた方、すみませんでした)、それは私なりに考えがあってのことです。その理由を述べたいと思います。
それはズバリ、電話相談で弁護士がするアドバイスなど全く事件解決のために役にたたないし、私としても責任を持った回答ができないからです。
まず、電話相談では、事件の概要が正しくつかめません。たとえば、「訴状が届いたのですが、こういう内容が書いてあって~」という相談があったとします。でも、相談者の省略している部分に法的には重要な事実や主張が書いてあるかもしれません。しかし、訴状を電話口で読み上げてもらうわけにもいきませんし、私も人間ですからそれでは全く頭に入ってきません。そうですから、正しい情報もうまく聴けていないのにまともなアドバイスなどできるはずがありません。弁護士が責任をもてる範囲で回答すれば、「~かもしれませんね」とか「~という可能性もありますね」とかを連発することでしょう。無論、こんなアドバイスなど事件の解決には何の足しにもなりません。
そして、そもそもの法律相談の価値はどこにあるかというのも、私が電話相談をやらない理由でもあります。
インターネットが普及した現代社会においては、一般的な法的知識など検索すればすぐ出てきます。だから、私は一般的な話をすることは弁護士が法律相談料をいただく理由にはならないと考えています。
法律相談の価値というのは、弁護士がその場で法的に重要な事実の聴き取りを行って、証拠がある場合には証拠の持つ意味や証拠価値を検討して、事例に即した方針を述べるところにこそあると考えています。言い換えれば、これが法律相談の本質だと考えています。
電話相談では、こういう法律相談の本質の部分がまったく抜け落ちてしまうことになりますから、そんな本質のない法律相談など私はプロとしてしたくありません。
ということで、当事務所は電話相談は一切お断りをしており、これからも実施するつもりは微塵もありません。
その代わりと言ってはなんですが、当事務所は初回45分はどんな分野でも無料でお話をおうかがいしています。気になることがある方、電話相談ではなく、当事務所の初回無料相談をご利用ください。