こんばんは。
先日は労働審判について書きましたが、使用者側代理人はその会社の顧問弁護士が就任する場合が多いため顧問弁護士の重要性について書きます。
当事務所も会社や個人のお客様の顧問業務を受け付けております。
弁護士である私があまり強調すると営業そのものなのかと思われるかもしれませんが、顧問弁護士は絶対にいたほうがいいです!
その理由は、
①気心知れた弁護士に、何でも相談することができる
これが顧問弁護士の一番のメリットです。
都市部のちゃんとした会社では、社内弁護士といって弁護士を従業員として雇用している会社が多いです(全員が知っていいるような大きな会社はほとんど社内弁護士を雇用しています)。
ネットを検索していると、社内弁護士として雇用される弁護士さんがブログを書いていましたので、詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.seirogan.co.jp/blog/cat26/
要するに、ビジネスをするには必然的に法的な問題が伴うところ、そのような問題を気軽に迅速に判断してくれる弁護士がいないとやっていけないから、一番てっとりばやく弁護士を雇用してしまおうとちゃんとした会社は経営判断をしているということです。
これは大企業だけでなく中小企業ビジネスを行う団体ですから、同じことが言えます。というか、中小企業こそ大企業よりもこういう身近な弁護士が必要だと思うのです。例えば、お客さんからクレームが来た場合がありますよね。そのクレームに対応するのは社長か営業担当者ですが、例えば社員が10人の会社ならばクレーム対応に当たっている間は10分の1の労働力が削がれます。これは明らかに会社の営業への支障でしょう。それで、結局自分たちでは対応できなくなって、弁護士に相談すべきかしないべきか社内で悩んで、結果的に弁護士に相談することにしたけど会社の内情を知らない弁護士が対応にあたって全然話が通じなくて・・・ということにもなりかねません。
顧問弁護士がいれば、会社内や取引業界の事情に精通しているわけですからこういう様々な無駄を省いて本来会社が営むべきビジネスに集中することができます。弁護士も人間ですから、まったく自分のことを知らない人に相談するのと、何度か会ったことがある人に相談するのでは全くハードルが違いますよね。
②迅速な対応を求めることができる
次に、これでしょう。
同じように、クレームが生じた時を例に取ってみると、クレーム処理は早い方が誠実さをアピールできますから、迅速な対応が第一ですよね。つまり、状況は刻一刻と悪くなっていくわけです。でも、顧問弁護士がいないと、まずは弁護士を探して、相談予約を入れて、弁護士の空いている時間に事務所相談に行って・・・というようにどんどん時間が経過してトラブルをややこしくさせます。
私弁護士若林はお客様との連絡にはクイックレスポンスを心がけていますが、仕事がたまっていたりすると数日対応をお待ちいただく場合もあります。でも、私と顧問契約をしてくださっている企業様には、何が何でも予定をこじあけて当日かその翌日には対面する法律相談の機会を設けさせていただいています。私の携帯電話の番号も教えさせてていただいているので、私と直接電話で連絡がとれるようにもさせていただいています。そして、①にも共通しますが、私は顧問先企業の事情をよく知っていますから、話が早いです。このように、迅速な対応を求めるのであれば顧問契約は必須なのです。顧問契約をしていないと、弁護士は様々な案件をかかえていてそれらの案件をフラットに見た時の緊急性に応じてすべてのお客様に平等に仕事をしていますから、「私の仕事だけ早くしてください!」ということはできません。顧問先だからこそその要求ができるのです。
③取引先や従業員の信用向上につながる
顧問契約をしていただいている場合には、私を「顧問弁護士」であるとして取引先に言っていただいて大丈夫です。最近、「法令順守(コンプライアンス)」が叫ばれ始めてますよね。取引先との関係で自社の信用を基礎づける最大の要素ですが、当然のことながら法令の専門家もいないのに「コンプライアンス」をアピールするのって、ものすごく説得力がなくてまぬけだと思いませんか??
また、顧問契約の内容としては、会社だけでなくて従業員の個人的な法律問題にも対応することにしています。従業員が借金をしている、離婚したい、交通事故に巻き込まれてしまった・・・。自分と相性の合う弁護士を0から探すのって本当に難しいと思うのです。でも、自分の会社が顧問契約を結んでいたら、少なくとも社長や社長に近い人物をよく知る弁護士が相談に乗ってくれて、安心して初めての法律相談をすることができます。そういう意味で会社の顧問契約は従業員に対する福利厚生にもつながるのです。
④トラブルを未然に回避することができ、トラブルになった場合でも結果的に費用が安く済む
ビジネスには必ずトラブルが潜んでいることは前述した通りです。でも、多くの場合トラブルは前兆があります。顧問弁護士がいたらそういう前兆も弁護士に気軽に相談できるのですから、トラブルが顕在化するのを防止できる場合が多いです。
例えて言うなら、病気をどの段階で防ぎたいのかということでしょう。ビジネスをするということは相手と密接にかかわるということですからそもそも危険です。つまり、日常生活で言うと、楽しかったり気持ちよかったりするけど健康上は危険な行為=飲酒や喫煙ということに例えられるでしょう。病気になりたくなかったら飲酒や喫煙をやめればいいですが、ビジネスはお金を稼がなくてはいけませんからやめることはできません。そういうふうに考えると、顧問弁護士なしでビジネスを行うということは、毎日好きなだけ飲んで、好きなだけたばこ吸ってるけど、将来病気にならないといいなーと思っている呑気な人と変わらないわけです。
そして、トラブルが起きた時も、顧問契約をいただいている方が案件処理に当たって割引を行いますから、その事件との関係ではコストが安く済みます。上記のたとえでいうなら、飲酒や喫煙をしなくてはいけない前提なら、肝臓に良いサプリメントを買って病気を予防したり病気にかかっても軽症で済むように費用をかけるのか、病気になるかならないかわからないけど病気になったときには仕方ないのでかなり高額な医療費を支払うという意味で費用をかけるのか、という違いだと思います。
私が考える大きなところとしては以上の4点です。
かずさの経営者のみなさんにとって、もっと安心して会社経営をしてほしい。もっと弁護士を身近に感じてほしい。そういう風に考えている私だからこそ、こういう記事を書こうと思ったのです。
気になることがあったら、遠慮なく当事務所にお電話ください。